最大-20度の効果!遮熱塗料の成功パターンと失敗パターン
最近、ますます暑さが厳しくなってきましたね。夏はお盆もあり、
比較的家で過ごす日が増えるのではないでしょうか。そんな中、家の室温を少しでも涼しくしたいと思うのはごく自然なことです。
外壁塗装の中で、暑さを凌ぐ塗料として「遮熱塗料」というものがあります。
ですが、扇風機やクーラーと違い、わぁ!涼しい!!とわかりやすく効果が実感しずらいのもわかります。
「遮熱塗装って本当に効果あるの?」と疑問に思っている方も多いでしょう。
そこで、遮熱塗料の基本から実際の効果まで、わかりやすく解説します。
遮熱塗料とは?
結論から申し上げると、遮熱塗料の効果はあります。
ただし、条件により、効果が出にくい場合があります。
以降順を追って説明していきます。
まずは、遮熱塗料が何かを説明します。漢字の通り
「熱を遮る(さえぎる)塗料」のことです。
太陽からの熱を反射して建物の温度上昇を防ぐ特別な塗料です。
塗膜表面の温度上昇を抑え、室内温度を抑えることができます。
結果、建物の内部温度を下げることができ、夏場のエアコン代を節約できます。
こちらは実際に家康ペイントに置いてある、耐熱塗料の比較実機です。
手を入れてみるとより、温度の変化をより体感することができるので、
もしも、遮熱塗料の変化を実際に体感してみたい!という方は是非家康ペイントに遊びに来てください。
※遮熱塗料はアステックペイントのものを使用しています。
遮熱塗料の効果
遮熱塗料は以下の具体的な効果があります。
温度低減効果
遮熱塗料を使用することで建物の表面温度が5〜10度ほど下がるケースがあります。これにより、夏の暑い日でも建物内部が涼しく感じられます。
冷房費の削減
遮熱塗料を使うと、エアコンの使用量を減らすことができます。その結果、電気代が年間で5〜15%程度節約できるとされています。
耐久性とメンテナンス
高品質な遮熱塗料は、長期間にわたって効果を維持します。
遮熱塗料の耐久性は、使用する塗料の種類や品質、施工環境によって異なります。
以下に、主要な遮熱塗料の種類とその耐久性を表にまとめました。
※アクリルやウレタンは、現在はほぼ使うことはありません。
シリコン以降の塗料がオススメです。
塗料の種類 |
耐久年数 (目安) |
特徴 |
アクリル樹脂系 |
5~7年 |
比較的安価で扱いやすいが、耐久性は低め。 |
ウレタン樹脂系 |
7~10年 |
コストパフォーマンスは良いが、耐久性は低め。 |
シリコン樹脂系 |
10~15年 |
耐候性が高く、価格と耐久性のバランスが良い。 |
フッ素樹脂系 |
15~20年 |
高耐久でメンテナンス頻度が少なくて済むが、高価。 |
セラミック系 |
15~20年 |
耐熱性、耐候性に優れ、長期間効果を維持する。 |
無機系 |
20~25年 |
非常に高い耐久性と耐候性を持ち、紫外線や雨風に強く、長期間効果を維持する。高価だがメンテナンス頻度が少なくて済む。 |
各塗料の詳細説明
アクリル樹脂系
- 耐久年数:5~7年
- 特徴:アクリル樹脂系塗料は、比較的安価で扱いやすい塗料です。しかし、耐久性は他の樹脂系塗料と比べると低いため、頻繁なメンテナンスが必要です。短期間で塗り替えが必要な場合(どんな場合?)に向いています。
ウレタン樹脂系
- 耐久年数:7~10年
- 特徴:ウレタン樹脂系塗料は、耐摩耗性が高く、比較的安価です。アクリル樹脂系よりも耐久性が高く、コストパフォーマンスに優れています。多くの住宅で使用されています。
シリコン樹脂系
- 耐久年数:10~15年
- 特徴:シリコン樹脂系塗料は、耐候性が高く、価格と耐久性のバランスが良い塗料です。一般住宅から商業施設まで幅広く使用されています。耐久性とコストのバランスが取れているため、人気があります。
フッ素樹脂系
- 耐久年数:15~20年
- 特徴:フッ素樹脂系塗料は、非常に高い耐久性を持ち、長期間にわたり効果を維持します。価格は高いですが、メンテナンス頻度が少なくて済むため、長期的にはコストパフォーマンスが良いと言えます。
セラミック系
- 耐久年数:15~20年
- 特徴:セラミック系塗料は、耐熱性や耐候性に優れています。耐久性が非常に高く、長期間にわたって遮熱効果を維持します。高価ですが、その分効果と耐久性が期待できます。
無機系
- 耐久年数:20~25年
- 特徴:無機系塗料は、非常に高い耐久性と耐候性を持ちます。紫外線や雨風に強く、長期間効果を維持します。高価ですが、メンテナンス頻度が少なく、長期的にコストパフォーマンスが良いです。
※ただし、全ての塗料にいえることは、一度塗ったら永久的なものではなく
劣化していくので、効果を発揮するためには定期的なメンテナンスや再塗装が必要となります。
遮熱塗料の効果は本当?効果なしと感じる場合
上記では遮熱塗料の効果や種類についてお話させていただきましたが、
「遮熱塗料の効果がない」と感じる人もいるようです。
それには理由があります。
遮熱塗料の効果が発揮されない場合について説明します。
適切な施工がされていない場合
遮熱塗料の効果を最大限に引き出すためには、正しい方法で施工することが大切です。
下地処理や塗布の厚さ、均一さが重要です。不適切な施工が行われると、十分な効果が得られません。
建物の構造が影響する場合
遮熱塗料だけでなく、建物全体の断熱性能も重要です。断熱材の有無や窓の性能が影響します。遮熱塗料だけに頼るのではなく、総合的な断熱対策を講じることが大切です。
例えばガラスが大量にあり、そこから熱が入ってくる場合は、遮熱塗料だけではカバーすることが出来ないため、併せて、遮熱シートなども併用すると効果が発揮されます。
断熱効果がないから
遮熱塗料には[断熱]効果がないため、室温の管理には大きな影響を及ぼしません。遮熱塗料の効果は光に対して発揮され、熱自体に対してではありません。
光を反射することで熱の侵入(室温の上昇)を防ぎます。
遮熱塗料だけでは熱の移動をコントロールできないため、室温管理を目的に遮熱塗装をした場合は、そもそも用途が違うため、十分な効果を感じられないことがあります。
日当たりが良くないケース
太陽からの熱を反射して建物の温度上昇を防ぐ効果があるため、もともと
日当たりの悪い家や寒冷地の家は、もともと日光の影響をあまり受けていません。遮熱塗料で反射する光自体が少ないため、効果を実感しにくいのです。
遮熱塗料がオススメなのはどんな家?
遮熱塗料は、実際は効果があるのですが、特におすすめのケースをいくつかご紹介します。
以下のような条件に当てはまる家では、遮熱塗料の効果を最大限に活かすことができます。
夏場に室内が非常に暑くなる家
太陽の熱を反射することで建物の温度上昇を抑えるため、夏場の室温が高くなりやすい家に最適です。特に以下のような家で効果的です。
- 南向きの家:日中、直射日光が多く当たる南向きの家では、遮熱塗料が効果を発揮します。
- 屋根の面積が広い家:屋根に直接太陽光が当たるため、遮熱塗料を使用することで屋根表面の温度上昇を抑え、室内温度の上昇を防ぎます。
冷房費を節約したい家
エアコンの使用量を減らしたい、電気代を節約したいと考えている家庭にとって、遮熱塗料は大変有効です。
- エアコンの使用頻度が高い家:遮熱塗料を使うことで室温が下がり、エアコンの使用量を減らすことができます。
- 電気代が高い地域:夏場の電気代が高くなる地域では、遮熱塗料による冷房費の削減効果が大きくなります。
メンテナンスに手間をかけたくない家
通常の塗料よりも耐久性が高く、長期間にわたって効果を発揮します。したがって、メンテナンスの手間を減らしたい家に適しています。
- 定期的なメンテナンスが難しい家:長期的にメンテナンスの手間を省けるため、忙しい家庭や高齢者の家庭にもおすすめです。
- 高耐久の塗料を求めている家:耐久性の高い遮熱塗料は、長期間の保護効果を提供します。
屋根材や外壁材に負担をかけたくない家
屋根材や外壁材の温度上昇を抑えるため、素材の劣化を防ぐ効果もあります。
- 金属屋根や瓦屋根の家:これらの素材は高温になりやすいため、遮熱塗料を使うことで素材の寿命を延ばすことができます。
- 外壁が直射日光にさらされる家:遮熱塗料を使用することで、外壁材の劣化を抑えることができます。劣化の一番の理由は紫外線の影響が大きいため、遮熱塗料を塗ることで紫外線を反射することができるため、基材(外壁や屋根)の保護につながります。なので、建物の劣化や年数の立っている建物にもおすすめです。
家康ペイントのおススメ遮熱塗料
NCK株式会社
遮熱に一番強いといわれているのが、NCK株式会社の遮熱塗料です。
住宅用のエシカルプロクールや工場倉庫などに使用されるアドグリーンコートなどが有名です。
株式会社アステック
超低汚染リファイン1000シリーズ
アステックの超低汚染リファイン1000シリーズは、汚れがつきにくく高耐候性、遮熱効果があり、耐久性が高い塗料です。
環境にも優しく、豊富なカラーバリエーションも魅力です。
まとめ
遮熱塗料の効果は実際にはあります!
但し、日当たりの悪い家や、塗料の劣化が激しくなっている場合は
遮熱塗料の効果が発揮されないケースもあります。
ご自宅の間取りや、家の構造、いつ塗ったものなのか?などををしっかり把握することが大切です。
そこから、適切に塗料を選び施工されることで、
効果的に建物の温度上昇を抑え、家に熱が入らないようになります。
また、場合によっては遮熱シートなど総合的な断熱対策と併用することで、より効果的な快適環境を実現することができます。