外壁の継ぎ目にコーキングがない…これって手抜き工事?原因と見分け方を解説
2026.08.31 (月) 公開

「外壁をよく見たら、継ぎ目にコーキング(シーリング)が打っていない。もしかして手抜き工事…?」
そんな不安を感じて調べている方へ。結論からお伝えすると、それは「相じゃくり(あいじゃくり)」という外壁材の接合方法かもしれません。
相じゃくりのサイディングでは、板同士を重ね合わせる構造になっているため、継ぎ目にコーキングを使用しない部分があります。
また、外壁塗装をしたあとに横方向の継ぎ目が目立ち、「ここだけ隙間が残っているけれど、塗り忘れ?」と感じることもあります。しかし、この隙間も外壁の構造上必要なものである可能性があります。
ただし、「コーキングがない=必ず相じゃくり」ではありません。本来コーキングが必要な場所で劣化・欠落しているケースもあります。
この記事では、相じゃくりの仕組みや見分け方、塗装後に隙間が見える理由、メンテナンスで注意したいポイント、そして「施工不良では?」と言われたときの考え方まで、稲沢市の外壁塗装・屋根塗装専門店「家康ペイント」が分かりやすく解説します。
💡 この記事はこんな方におすすめです
- 外壁の継ぎ目にコーキングが見当たらず不安な方
- 外壁塗装後に横方向の隙間が残っていて気になっている方
- 点検や見積もりで「相じゃくり」という言葉を聞いた方
- 「コーキングがないのは施工不良」と言われて迷っている方
結論:コーキングがないのは「相じゃくり」かもしれません
相じゃくりとは、板の端同士をそのまま突き合わせるのではなく、互いの縁を重ね合わせるようにして接合する方法です。
簡単にいうと、板と板がパズルのように噛み合うことで継ぎ目をつくっています。
上下のサイディングが重なり合う部分では、表面から見ると細い横方向の隙間が見えることがあります。しかし、その奥まで一直線に隙間が開いているわけではなく、外壁材同士が重なった構造になっています。
そのため、相じゃくり部分では表面にコーキングを充填しなくても雨水が内部へ直接入り込みにくい構造になっています。
さらに、この継ぎ目は外壁内部の湿気や水分を外へ逃がすことにも関係しています。
つまり、横方向の継ぎ目にコーキングがないからといって、それだけで施工不良と判断することはできません。もともとコーキングを打たない設計の外壁である可能性があるのです。
ただし、大切な注意点があります。
「コーキングがない=必ず相じゃくり」ではありません。
本来コーキングが必要な場所で、劣化によって痩せたり剥がれたりして無くなっているケースもあります。だからこそ、外壁の構造と場所を確認することが大切です。

相じゃくりの見分け方
まずは横方向の継ぎ目を見てみましょう
相じゃくりかどうかを確認するときは、まずサイディングの横方向の継ぎ目を見てみましょう。
- 継ぎ目に段差や重なりがあり、板同士が上下に噛み合っているように見える → 相じゃくりの可能性があります
- 板同士が突き合わされ、その間にゴム状の目地材やコーキングの痕跡がある → コーキング目地の可能性があります
- 以前コーキングがあったような跡があり、ひび割れ・痩せ・剥離が見られる → コーキングが劣化・欠落している可能性があります
ただし、外から見ただけでは判断しにくい製品もあります。ご自宅の図面や使用されているサイディングの商品名が分かれば、メーカーの施工仕様から確認できる場合もあります。
相じゃくりでもコーキングが必要な場所があります
ここが非常に大切です。
相じゃくりの外壁だからといって、家中のコーキングが不要になるわけではありません。
たとえば、次のような場所には防水のためにコーキングが使用されることがあります。
- 出隅や入隅など、外壁と部材が取り合う部分
- 窓やドアなどの開口部まわり
- 換気口・配管など外壁を貫通する部分
- その他、異なる部材同士が接する部分
これらのコーキングにひび割れ・剥離・痩せなどが見られる場合は、相じゃくりの外壁であっても補修を検討する必要があります。

シーリングの劣化サインや補修方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
【初心者向け】シーリング打ち替えとは?費用相場や寿命、増し打ちとの違いをプロが分かりやすく解説!
外壁塗装後に「あいじゃくりの隙間」が目立つことがあります

相じゃくりについて特にご相談が多いのが、外壁塗装が終わったあとの見た目です。
塗装前にはほとんど気にならなかったのに、外壁がきれいになったことで横方向の継ぎ目が目につき、
「ここだけ塗れていないのでは?」
「隙間を埋め忘れたのでは?」
と心配になることがあります。
しかし、相じゃくりのサイディングでは、上下のボードが重なり合っている部分に、もともと横方向の隙間があります。
そのため、塗装後に細い横ラインが見えているからといって、それだけで塗り忘れや施工不良とは限りません。
むしろ、構造を理解せずに「隙間があるから全部埋めよう」と判断する方が注意が必要です。
相じゃくりの隙間は全部埋めた方がいい?
基本的には、隙間が見えるという理由だけで、相じゃくり部分をコーキングなどですべて塞ぐ必要はありません。
塗装するときも、相じゃくりの隙間は絶対に塞いではいけない?
答えは「いいえ」です。
相じゃくりだからといって、塗装後もすべての継ぎ目に同じ幅の隙間を残さなければならない、というわけではありません。
通常どおり適切に塗装すると、隙間の大きさや形状によって、塗料が自然に入り込んで一部が埋まるところもあれば、隙間が残るところもあります。

これは施工上起こり得ることで、「相じゃくりだから、塗装後に必ず隙間を作らなければならない」と考える必要はありません。
そのため、屋根塗装で行う「縁切り」のように、塗装後の相じゃくり部分へカッターや皮すきなどを差し込み、わざわざ隙間を作る作業は基本的に必要ありません。
大切なのは、コーキングなどを使って意図的にすべての横目地を塞がないこと。そして反対に、塗料で自然に埋まった部分をすべて無理に開け直す必要もないということです。
相じゃくり部分は外壁材同士の重なりによって雨水が入り込みにくくなる構造をつくるとともに、外壁内部の湿気や水分の排出にも関係しています。
そのため、構造を確認せずに横方向の継ぎ目をすべてコーキングで塞いでしまうと、本来想定されている通気や排水に影響する可能性があります。
では、もし相じゃくりの横目地をシーリング(コーキング)などですべて埋めてしまったら、すぐに不具合が起きるのでしょうか。
実際には、埋めたからといって必ず不具合が起きるわけではなく、何も起こらないケースも多くあります。
ただし、本来確保されている通気や水分の逃げ道に影響し、条件によっては埋めた部分に膨れなどの不具合が生じる可能性があります。
そのため、「埋めたら必ず問題が起きる」というよりも、本来埋める必要のない部分なので、あえてシーリングなどで塞がないと考えると分かりやすいでしょう。
一方で、外壁をローラーなどで通常どおり塗装すれば、塗料が継ぎ目に入り込み、場所によっては隙間が狭くなったり、一部が自然に埋まったりすることもあります。
だからといって、塗装後に工具を差し込んですべての相じゃくり部分を改めて開け直す必要がある、というものでもありません。
大切なのは、
「全部埋める」
「全部開ける」
と一律に考えるのではなく、使用されている外壁材の構造や施工仕様を理解したうえで施工することです。
相じゃくりのメリットと注意点
相じゃくりのメリット
- 継ぎ目のコーキング箇所を減らせる場合がある:一般的なコーキング目地と比べ、継ぎ目部分のシーリングメンテナンスを減らせる製品があります
- 継ぎ目が目立ちにくい:板同士を重ね合わせるため、外観がすっきり見える製品があります
- 雨水が入り込みにくい構造:外壁材の重なりによって雨水の侵入を抑える仕組みになっています
注意したいポイント
- ボードの反り・浮き:外壁材が大きく反ったり浮いたりすると、重なり部分に想定以上の隙間ができることがあります
- 釘・ビスなど固定部分の状態:固定部分の緩みや浮きが外壁材の動きにつながる場合があります
- 相じゃくりでもメンテナンスは必要:表面の塗膜や窓まわりなどのコーキング、付帯部は別途点検が必要です
つまり、相じゃくりは「コーキングが少ない=何もしなくてよい外壁」ではありません。
外壁材そのものの劣化や塗膜の状態、反り・浮き、開口部まわりなどを総合的に確認する必要があります。
相じゃくりの外壁を塗装するときに気をつけること

相じゃくりの外壁を塗装する際には、外壁材の構造を理解して施工することが重要です。
- 横目地をコーキングなどで意図的にすべて塞がない:相じゃくりの横目地は、ボード同士の重なりによって雨水の侵入を抑える構造になっており、通気や排水にも関係しています。「隙間が見えるから」という理由だけで一律に塞ぐのは避けます
- 通常の塗装で自然に塗料が入ることはあります:ローラー塗装などによって継ぎ目の一部が自然に埋まったり、隙間が狭くなったりすることがあります。そのため、塗装後にすべての目地へ工具を入れて開け直す必要があるわけではありません
- 反り・浮き・固定部分を塗装前に点検する:塗装してしまう前に外壁材そのものの状態を確認し、必要があれば補修を検討します
- 窓・ドア・取り合い部分のコーキングを確認する:相じゃくりとは別に防水上重要な部分です。劣化している場合は塗装と同じタイミングで補修を検討します
外壁塗装では、単純に「隙間を全部埋めれば防水性が上がる」というわけではありません。
その建物に使われている外壁材がどのような構造なのかを確認し、それに合わせて施工することが重要です。
「コーキングがないのは施工不良です」と言われたら
訪問業者などから、
「外壁の継ぎ目にコーキングがないので危険です」
「このままだと雨漏りします」
と言われ、不安になることもあるかもしれません。
しかし、ここまでご説明したとおり、相じゃくりの部分であればコーキングがないこと自体は異常ではありません。
もちろん、本当にコーキングが脱落しているケースや、外壁材の反り・浮きによって補修が必要なケースもあります。
大切なのは、「コーキングがない」という一点だけで判断しないことです。
- その場で慌てて契約しない
- 「この部分は相じゃくりではありませんか?」と確認する
- なぜ補修が必要なのか、構造まで説明してもらう
- 不安なら別の専門業者にも状態を確認してもらう
工事の必要性を説明するときに、写真や外壁の構造まで見せながら説明してくれるかどうかも、業者を判断するひとつのポイントです。
本当に相じゃくり?それともコーキングの劣化?迷ったら無料診断で確認できます
「うちの外壁が相じゃくりなのか、それともコーキングが劣化して無くなっているのか、自分では分からない」
これは当然のことです。
普段から外壁を見ている専門業者でなければ、外壁材の構造を見分けるのは簡単ではありません。
家康ペイントの無料診断では、外壁だけでなく、屋根・シーリング・雨樋・ベランダ・窓まわりなどもまとめて確認します。屋根は必要に応じてドローンを使用して状態を確認します。
診断では、たとえば次のようなことを確認できます。
- 横方向の継ぎ目が相じゃくりなのか
- コーキングが本来必要な場所に劣化・欠落がないか
- 外壁材に反り・浮き・ひび割れがないか
- 塗膜に色あせ・チョーキング・剥がれなどがないか
- 窓やドアまわりの防水状態に問題がないか
- 今すぐ工事が必要なのか、経過観察でよいのか
診断の結果、「相じゃくりなので、この部分は今のままで問題ありません」ということももちろんあります。
工事をするかどうかよりも、まずはご自宅の外壁がどのような構造で、現在どのような状態なのかを知ることが大切です。
家康ペイントでは、診断だけのご相談や相見積もりも歓迎しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 横の継ぎ目にもコーキングを打った方が安心ではありませんか?
A. 相じゃくりの横方向の継ぎ目は、外壁材同士の重なりによって雨水の侵入を抑える構造になっています。また、通気や排水にも関係しているため、「隙間があるから」という理由だけでコーキングですべて塞ぐ必要はありません。使用されている外壁材の施工仕様に合わせた判断が必要です。
Q. 外壁塗装後に横の隙間が残っています。塗り忘れですか?
A. 必ずしも塗り忘れではありません。相じゃくりのサイディングでは、塗装後も横方向の継ぎ目が細いラインとして見えることがあります。通常の塗装によって一部に塗料が入ることもありますが、隙間が見えるという理由だけで施工不良とは判断できません。
Q. 塗装で相じゃくりの隙間が埋まってしまいました。開け直す必要がありますか?
A. 通常の塗装によって塗料が入り、部分的に隙間が狭くなったり埋まったりすることはあります。屋根塗装の縁切りのように、塗装後にすべての相じゃくり部分へ工具を入れて隙間を作り直す必要があるとは限りません。外壁材の仕様や施工状態を確認して判断します。
Q. 出隅や窓まわりにもコーキングが見当たりません。大丈夫ですか?
A. 窓・ドア・換気口などの取り合い部分は、相じゃくりとは別にコーキングが使われることが多い場所です。コーキングが劣化して痩せたり剥がれたりしている可能性もあるため、一度状態を確認することをおすすめします。
Q. 相じゃくりなら雨漏りの心配はありませんか?
A. 相じゃくりは外壁材の重なりによって雨水が入り込みにくくなる構造ですが、建物全体として雨漏りが起きないことを保証するものではありません。外壁材の反り・浮き、開口部まわりの防水、下地や防水シートなど、さまざまな部分が雨漏りに関係します。
Q. 金属サイディングも相じゃくりですか?
A. 相じゃくり構造を採用している金属サイディングは多くあります。また、窯業系サイディングにも相じゃくり構造の製品があります。すべてのサイディングが同じ構造ではないため、製品ごとの確認が必要です。
Q. 相じゃくりの外壁はメンテナンス不要ですか?
A. いいえ。横方向の継ぎ目にコーキングを使用しない外壁でも、外壁表面の塗膜や反り・浮き、窓まわりなどのコーキング、付帯部は劣化します。定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。
まとめ
外壁の横方向の継ぎ目にコーキングがないと、「手抜き工事なのでは?」と心配になってしまいます。
しかし、サイディングには「相じゃくり」という、板同士を重ね合わせて接合する構造があり、その部分にはもともとコーキングを使用しない場合があります。
- 横方向の継ぎ目にコーキングがないのは、相じゃくりという正常な構造の可能性がある
- ただし「コーキングがない=必ず相じゃくり」ではない
- 窓・ドア・換気口などの取り合い部分にはコーキングが必要な場合がある
- 塗装後も相じゃくりの横方向の隙間が見えることがあり、それだけで塗り忘れとはいえない
- 相じゃくり部分をコーキングなどで一律にすべて塞ぐ必要はない
- 通常の塗装で自然に塗料が入り、一部が狭くなったり埋まったりすることはある
- 塗装後にすべての隙間を工具で開け直す必要があるわけではない
- 大切なのは、外壁材の構造と施工仕様に合わせてメンテナンスすること
外壁の工法が分かれば、必要なメンテナンスと「今は何もしなくてよい部分」を正しく判断しやすくなります。
「この隙間は相じゃくり?」
「塗装後だけど、この仕上がりで大丈夫?」
「他社から施工不良と言われたけれど本当?」
そんな疑問があれば、家康ペイントへお気軽にご相談ください。
無料診断で確認できること
- 継ぎ目の構造とコーキングの状態
- 屋根の状態
- 外壁のひび割れ・色あせ・反り・浮き
- 窓・ドアまわりの防水状態
- 雨樋・ベランダ・付帯部の状態
- 今すぐ補修が必要なのか、経過観察でよいのか
相談のみのご利用も、相見積もりも歓迎です。
お電話でのご相談もお気軽にどうぞ(0120-034-640)。

【監修】
日置雄一(家康ペイント 代表取締役)
建設業(足場工事)で25年以上現場に携わり、外壁塗装・屋根工事における安全性や施工品質の判断に精通。その経験をもとに、稲沢市でISO9001認証を取得した外壁塗装専門店「家康ペイント」を設立し、地域の住宅メンテナンスに従事。現場目線に基づいた施工基準と品質管理の観点から、本記事の内容を監修。
【執筆】
家康ペイント(自社スタッフ)
稲沢市を拠点に、外壁塗装・屋根塗装に関する情報発信およびWeb運用を担当。施工事例や現場の情報をもとに、専門的な内容を分かりやすく発信しています。






















